2024.03.25
はじめに
虫歯治療の費用は患者の状態や治療方法によって異なり、様々な要因がその金額に影響を与えます。この記事では、虫歯治療の費用の目安と、費用が変動する要素について詳しく説明します。患者さんが予算を考慮しながら適切な治療選択をするための参考にしてください。参考に示す金額は保険診療で3割負担の場合です。
虫歯治療の費用が変動する要素とその目安
虫歯治療の費用は、虫歯の状態や治療方法によって異なります。以下は、虫歯治療の費用の目安と、その費用が変動する要因についての詳細です。
虫歯治療の費用の目安
虫歯の進行度
虫歯の進行度に応じて、治療の費用が変動します。初期の虫歯の場合、レジン充填(詰め物)が主な治療で、費用は比較的低い傾向があります。しかし、進行が深くなると、歯の神経の治療(根管治療)や被せ物(クラウン)などの治療が必要となり、それに伴う費用も高くなります。
治療方法
使用される治療方法によって費用が変わります。一般的な治療方法には、詰め物(レジン)、歯の根管治療、クラウン、ブリッジ、抜歯、入れ歯といったものがあります。治療計画は患者さんの状態に合わせて決定され、それに応じて費用も変動します。
歯科医院の場所
自費診療の場合ですが、医院や地域によって歯科治療の費用が異なります。都市部では、土地建物代や人件費が反映されるため、一般的に治療費が高くなる傾向があります。なお、保険診療では全国一律の基準です。
虫歯治療の費用は、個々の症例によって異なります。治療の前に、費用についての詳細な見積もりと治療計画を歯科医師と話し合い、予算と治療の必要性を検討してから進めることが大切です。
中等度の虫歯の場合(虫歯が神経に到達している場合)
虫歯が歯の神経も近く、もしくはその中まで進行している中程度の虫歯の場合、治療内容と費用は一般的に以下のようになります。
治療内容: (根管治療を要する場合)
虫歯の除去: 麻酔をしてまず虫歯部分を除去します。
神経の治療:神経を取り、無菌化にします。この作業に数回の通院が必要です。
根管充塡:神経の空間を最終的な詰め物で閉鎖します。 ここまででおよそ5000円~15000円前後くらいです。 ※歯の状態や歯科医師の技術によって回数が大きく異なるため費用も変動することがございます。
歯の形の修復
歯の形を修復するために歯の穴に詰め物を充填したり、被せ物を装着します。一般的な詰め物には、歯の色に合わせたレジンという素材があります。審美的で、見た目が自然です。被せ物も保険の金属やCAD/CAM冠、自費のジルコニアなどがあります。 保険の被せ物は約5~6,000円程度、自費のものは10万円前後のことが多いです。
歯を保存できない(重度)の場合
歯を保存できないほど重度の場合、通常は歯の抜歯とその後の治療(ブリッジ、義歯、インプラント)が必要です。以下に、歯を保存できない重度の場合の治療内容と費用の目安を説明します。
抜歯は部位によりますが、1本1000円から5000円くらいになります。
入れ歯(部分入れ歯または総入れ歯)
入れ歯は欠損歯を置き換えるための取り外し可能な補綴物です。費用は歯の数、使用する材料、バネの数によって異なりますが3000円から1.5万円までと幅があります。
ブリッジ
ブリッジは欠損部分の両隣の歯を土台にして金属の歯を取り付ける固定補綴物です。費用はブリッジの長さと材料によって異なり、通常、奥歯で3歯の場合(1歯欠損)1.5万円~2万円前後程度かかります。
インプラント
インプラントは欠損歯を人工歯根で置き換え、それに被せ物を取り付ける治療法です。相場は1本あたり50万円かかります。
歯を保存できない場合でも、上記の治療により、咬み合わせや咀嚼機能を回復し、口腔の健康を維持することができます。歯科医師と費用の確認をしながら進めてください。